くく)” の例文
其中そのうちにお腹もくちくなり、親の肌で身体もあたたまって、とろけそうない心持になり、不覚つい昏々うとうととなると、くくんだ乳首が抜けそうになる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
姫は、いつとなく、もとどりをとり束ねて、襟から着物の中に、くくみ入れた。夜中になって、風雨が止み、星空が出た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)