“鬱結”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うっけつ87.5%
むすぼれ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
断末魔のもがき、末期まつごの悲鳴、それが身心に感じられたとたん、鬱結うっけつしていた血汐が下がり、圧迫されている心持ちが、一時に緩んで生き生きとなった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
今、弦之丞が、優しい言葉で聞いてくれたのを幸いに、鬱結うっけつしていた血の塊りを吐くように、この一年、思いつめていた心のたけを、とぎれとぎれに、打ち明けた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
胸の鬱結むすぼれも解けてムシャクシャも消え消えになり、今までの我を怪しむばかり、心の変動、心底むなそこに沈んでいたうれしみ有難みが思い懸けなくもニッコリ顔へ浮み出し懸ッた……が
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)