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鬱結
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うっけつ
ふりがな文庫
“
鬱結
(
うっけつ
)” の例文
断末魔のもがき、
末期
(
まつご
)
の悲鳴、それが身心に感じられたとたん、
鬱結
(
うっけつ
)
していた血汐が下がり、圧迫されている心持ちが、一時に緩んで生き生きとなった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今、弦之丞が、優しい言葉で聞いてくれたのを幸いに、
鬱結
(
うっけつ
)
していた血の塊りを吐くように、この一年、思いつめていた心のたけを、とぎれとぎれに、打ち明けた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お玉が胸に
鬱結
(
うっけつ
)
している物の本体は、強いて条理を立てて見れば先ずこんな物ででもあろうか。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
とかく
鬱結
(
うっけつ
)
しやすかった血液も濃く重たいなりにもなめらかに血管の中を循環し、海から来る一種の力がからだのすみずみまで行きわたって、うずうずするほどな活力を感じさせた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
蒼空
(
あおぞら
)
は
培養硝子
(
ばいようガラス
)
を上から
冠
(
かぶ
)
せたように張り切ったまま、
温気
(
うんき
)
を
籠
(
こも
)
らせ、
界隈
(
かいわい
)
一面の
青蘆
(
あおあし
)
の
洲
(
す
)
はところどころ弱々しく
戦
(
おのの
)
いている。ほんの局部的な風である。大たい
鬱結
(
うっけつ
)
した暑気の天地だ。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
彼はこの最後の一句を、
鬱結
(
うっけつ
)
せる苦痛のつぶやきをもって発したのである。
世界怪談名作集:09 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
どことなく
鬱結
(
うっけつ
)
しているものが、院のほかから炎を
噴
(
ふ
)
いて出ることが祈られた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“鬱結”の意味
《名詞》
心が晴れず、むしゃくしゃすること。
(出典:Wiktionary)
鬱
常用漢字
中学
部首:⾿
29画
結
常用漢字
小4
部首:⽷
12画
“鬱”で始まる語句
鬱
鬱陶
鬱蒼
鬱憤
鬱々
鬱金
鬱勃
鬱積
鬱屈
鬱然