“然云(さうい)” の例文
何卒(どうぞ)是非(ぜひ)一つ聽(き)いて頂(いたゞ)きたい、と云(い)ふのは、實(じつ)は然云(さうい)ふ譯(わけ)であるから、寧(むしろ)君(きみ)は病院(びやうゐん)に入(はひ)られた方(はう)が得策(とくさく)であらうと考(かんが)へたのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『外部(ぐわいぶ)だとか、内部(ないぶ)だとか……。いや私(わたくし)には然云(さうい)ふ事(こと)は少(すこ)しも解(わか)らんです。私(わたくし)の知(し)つてゐる事(こと)は唯(たゞ)是丈(これだけ)です。』と、彼(かれ)は立上(たちあが)り、怒(おこ)つた眼(め)で院長(ゐんちやう)を睨(にら)み付(つ)ける。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
然云(さうい)ふ譯(わけ)では無(な)いのです、其(そ)れは貴方(あなた)が苦痛(くつう)を嘗(な)めて、私(わたくし)が嘗(な)めないといふことではないのです。詮(せん)ずる所(ところ)、苦痛(くつう)も快樂(くわいらく)も移(うつ)り行(ゆ)くもので、那樣事(そんなこと)は奈何(どう)でも可(い)いのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)