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外面
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げめん
ふりがな文庫
“
外面
(
げめん
)” の例文
御方は、放胆に
外面
(
げめん
)
をかなぐり捨てた。しかしその下の
相
(
すがた
)
は更に
妖
(
あや
)
しいまで美しい。艶なる
魔魅
(
まみ
)
、誘惑の毒壺から、
紅
(
あか
)
と紫色の焔が燃えているような瞳——
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吁
(
ああ
)
、彼はその初一念を
遂
(
と
)
げて、
外面
(
げめん
)
に、内心に、今は全くこの世からなる魔道に
墜
(
お
)
つるを得たりけるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
人の狼なるは狼の狼なるよりも
可惧
(
おそるべく
)
可悪
(
にくむべし
)
。
篤実
(
とくじつ
)
を
外面
(
げめん
)
とし、
奸慾
(
かんよく
)
を
内心
(
ないしん
)
とするを
狼者
(
おほかみもの
)
といひ、
娵
(
よめ
)
を
悍戻
(
いびる
)
を
狼老婆
(
おほかみばゝ
)
といふ。
巧
(
たくみ
)
に
狼心
(
らうしん
)
をかくすとも
識者
(
しきしや
)
の
心眼
(
しんがん
)
は
明鏡
(
めいきやう
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
信切顔
(
しんせつがお
)
をして其人の秘密を聞き出し
其
(
そ
)
れを
直様
(
すぐさま
)
官に売附けて世を渡る、
外面
(
げめん
)
如菩薩
(
にょぼさつ
)
内心
如夜叉
(
にょやしゃ
)
とは女に非ず探偵なり、切取強盗人殺牢破りなど云える悪人多からずば其職繁昌せず
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
人傳
(
ひとづて
)
の
文
(
ふみ
)
一通
(
いつつう
)
それすらもよこさぬとは
外面
(
げめん
)
如菩薩
(
によぼさつ
)
、
内心
(
ないしん
)
はあれも
如夜叉
(
によやしや
)
め。
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
登竜門というものは、ひとを市場へ一直線に送りこむ
外面
(
げめん
)
如菩薩
(
にょぼさつ
)
の地獄の門だ。けれども僕は着飾った苺の悲しみを知っている。そうしてこのごろ、それを尊く思いはじめた。僕は逃げない。
ダス・ゲマイネ
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「
華厳経
(
けごんきょう
)
に
外面
(
げめん
)
如菩薩
(
にょぼさつ
)
、
内心
(
ないしん
)
如夜叉
(
にょやしゃ
)
と云う句がある。知ってるだろう」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
外面
(
げめん
)
如菩薩
(
にょぼさつ
)
、
内心
(
ないしん
)
如夜叉
(
にょやしゃ
)
とは彼女等三人の事でなければならぬ。そうしてこの恐ろしい形容詞が、女に限られたものでなければ、
彼
(
か
)
の呉井嬢次と称する怪少年も、その仲間に数え入れなければならぬ。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
人の狼なるは狼の狼なるよりも
可惧
(
おそるべく
)
可悪
(
にくむべし
)
。
篤実
(
とくじつ
)
を
外面
(
げめん
)
とし、
奸慾
(
かんよく
)
を
内心
(
ないしん
)
とするを
狼者
(
おほかみもの
)
といひ、
娵
(
よめ
)
を
悍戻
(
いびる
)
を
狼老婆
(
おほかみばゝ
)
といふ。
巧
(
たくみ
)
に
狼心
(
らうしん
)
をかくすとも
識者
(
しきしや
)
の
心眼
(
しんがん
)
は
明鏡
(
めいきやう
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“外面”の意味
《名詞》
外 面(がいめん、げめん)
(がいめん、げめん)物の外側の表面。
(げめん)外に現れた顔つき。
(がいめん)外に現れた様子。外見。
(出典:Wiktionary)
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“外面”で始まる語句
外面如菩薩
外面如菩薩内心如夜叉
外面女𦬇
外面如𦬇
外面焦
外面的
外面似菩薩
外面女菩薩