“おのおの”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オノオノ
語句割合
47.3%
各々30.3%
各〻13.9%
各自7.3%
己々0.6%
老若各0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何人でも統一せる一の意識現象と考えている思惟または意志等について見ても、その過程はおのおの相異なっている観念の連続にすぎない。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
そこの主人はこの町の三等郵便局に十何年勤続して、月給わずかに五拾円じゅうえん、盆暮れの手当てが各々おのおの二拾円にたないという身の上であった。
毒草 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そしてそれらは各〻おのおの昔に較べては研究され改良されているのであるが、まだまだそれも殆ど手がついたばかりと言わなければならない。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
工場の中も荒れていてうず高く塵が積もっていたが打見たところ諸種すべての機械は各自おのおのその位置に在るらしかった。
物凄き人喰い花の怪 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
天皇尊すめらみこと大御心おおみこころを心とせずして、己々おのおのがさかしらごゝろを心とする」のは、すなわち、異国あだしくにから学んだものだと言ってある。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「この辺の下人、承はれ。殿の御意遊ばさるるには、明朝、卯時うのときまでに、切口三寸、長さ五尺の山の芋を、老若各おのおの、一筋づつ、持つて参る様にとある。忘れまいぞ、卯時までにぢや。」
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)