これは、この仲間うちで各々の札につけ替えた名前である。一勝負かたづくと、例によって例の如く、かなり騒々しく議論を闘わした。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
小説家たらんとする青年に与う (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そのときまで自分たちお互いは心のなかで、光の焦点のように各々の心の中に現われている、あるひとつの想いについて寂しい路を歩いていたのだった。
涸沢の岩小屋のある夜のこと (新字新仮名) / 大島亮吉(著)
明治の文学の開拓者:――坪内逍遥―― (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
この家には五十四、五になる夫婦と、若夫婦と、若夫婦の子供が二人に、弟が二人のほかに、店員と女中とが各々一人ずつ、それに私を混ぜて都合十一人の家族が住んでいた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記―― (新字新仮名) / 金子ふみ子(著)
更に大きい爆弾で二百キロ、三百キロ、五百キロ、二千キロというようなところまである。各々直径十三メートル、十五メートル、十七メートル、二十メートルといった孔が出来る。
軍はただちに台中・花蓮港・台北の各大隊より、各々警察隊応援の目的で進発させた。警察隊と軍隊とは相協力して、埔里、能高、ビヤナンの三方面より霧社を挟撃しようというのである。
学問でも芸術でも宗教でも恋愛でも、それが人格と同化してしまって、芸術が自分か、自分が芸術か分らぬほど面白くなれば、それらの各々の趣味が最も高い程度に達しているものだと私は心得ます。
ものには各々天分があるものだと云う事がつくづく思わせられる、それから以後、別々に母屋と寮との間に毎晩はなして寝かせて、鼠族鎮台の役を勤めさせることにした。
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そうして下品上生、下品中生、下品下生の仏をその位置にあらしめるのみでなく、上品上生、上品中生、上品下生の仏あることを見落さないで、各々その位置につかしめることが肝要である。