“幾重畳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくかさなり50.0%
いくちょうじょう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むかしのように、しッくりと、整然とくぎられた瓦屋根の列、その幾重畳いくかさなりの末にかすんでいた向島の、いまの季節だったら葉ざくらの梢のはるかな青いつらなり。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
ただ見る幾重畳いくちょうじょうの大岩壁と変り、頂上からは、それらの紅がら色の岩壁が丁度一輪の花の各々おのおのの花瓣の形で、遙かの波打際まで重なり合って見えるのです。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)