“不如帰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほととぎす69.6%
ほとゝぎす17.4%
ふじょき8.7%
ほとゞぎす4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不如帰ほととぎす」の生命は川島武夫と片岡浪子の八字によって永遠に生きているのじゃないかといったような気持になって来るのだから容易でない。
創作人物の名前について (新字新仮名) / 夢野久作(著)
お宮、貫一などゝいふ名は、『不如帰ほとゝぎす』の武男、浪子に於けるが如く、人口に膾炙くわいしやしてゐる。
尾崎紅葉とその作品 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
そして昔の人があの鳥の啼く音を故人のたましいになぞらえて、「蜀魂しょっこん」と云い「不如帰ふじょき」と云ったのが、いかにももっともな連想であるような気がした。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
両親は仕方なしに今迄の成行を話して聞かせた。病気に障ると不可いけないと思つてかくして居た事を詫びる様に言つた。お桐は悲しんだ。そして「不如帰ほとゞぎす」の浪子の様だと寂しく笑つて独語した。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)