“それぞれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夫々82.0%
其々6.0%
4.0%
各々2.0%
各個人2.0%
各自2.0%
夫夫2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして置いて、残る二十何人が、もう一度、夫々それぞれ受持区域を定めて、場内隈なく検べ廻ったが、どこの隅にも、人の影さえなかった。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それにしてもこのバックやスメドレイや、アンナ・ストロングなどは其々それぞれに合衆国の生んだ現代の婦人の一タイプです。マドリードの「パッショナリア」という名を得ている婦人と共に。
高さ四尺幅三尺程の大幅の中には、画面一杯に羽を拡げた印度孔雀に、駕し左右四つの手に、それぞれ宝珠を捧げ説法の印を結んだ異形の女身仏が、背上の蓮台の上に趺座しているのだ。
夢殿殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
だから、既往のものは致し方ないにしても、新しい犠牲者だけは何とかして防ぎ止めたいと思ったからなんだ。つまり、僕を苦しめている二つの観念に、各々それぞれ対策を講じておいたという訳さ
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
以上は、口頭にても各々それぞれに伝え置きたり。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「なるほど、六時から八時——。とにかくその間の動静を、各個人それぞれに調べることだ。あるいはそこから、火繩銃ぐらいは飛び出さんとも限らんからね」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
彼ら三人は暗夜の中に各自それぞれ光をまといながらへんぽんとして舞い踊るうち、彼らの衣裳はことごとく落ちて、ただ見る三匹の仔牛こうしほどの野狐やこが、後脚二本で土に立ち、前脚二本で拍子を取り
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして他の人人は、同じ卓に向き合つて坐りながら、隣人の会話とは関係なく、夫夫それぞれまた自分等だけの世界に属する、勝手な仕切られた話をしやべつて居た。
田舎の時計他十二篇 (新字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)