矢野きみ)” の例文
「頭巾を借りてかぶったから、矢野きみのだよ。ああ、何だか、急に、むずむずする。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「噴出さしちゃ不可いけないぜ。私は最初はなから、気にも留めていなかった、まったくだ。いまこう真剣となると、黙っちゃいられない。対手あいてがある、美芸青雲派の、矢野きみも知ってる名高い絵工えかきだ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)