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公
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きみ
ふりがな文庫
“
公
(
きみ
)” の例文
いや、この家も以前には浮かれ女を数多召抱えて、
夕
(
ゆうべ
)
に源氏の
公
(
きみ
)
を迎え、
旦
(
あした
)
に平氏の殿を送られたものじゃが、今ではただの
旅人宿
(
りょじんやど
)
。
備前天一坊
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
よろしくまうされたりと、
公
(
きみ
)
の前に出すを見給ひて、
一三八
片羽
(
かたは
)
にもあらぬはと興じ給ひて、又
一三九
杯
(
さかづき
)
を
揚
(
あ
)
げてめぐらし給ふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
於茲
(
こゝにおいて
)
手
(
て
)
を
取
(
と
)
りて
泣
(
な
)
きぬ。
韓湘
(
かんしやう
)
慰
(
なぐさ
)
めて
曰
(
いは
)
く、
愴
(
いた
)
むこと
勿
(
なか
)
れ、
吾
(
われ
)
知
(
し
)
る、
公
(
きみ
)
恙
(
つゝが
)
あらず、
且
(
か
)
つ
久
(
ひさ
)
しからずして
朝廷
(
てうてい
)
又
(
また
)
公
(
きみ
)
を
用
(
もち
)
ふと。
花間文字
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
落せしより
※
(
はか
)
らずも
無實
(
むじつ
)
の罪に
陷入
(
おちいり
)
一
旦
(
たん
)
入牢仰せ付られけるが
上
(
かみ
)
に
聖賢
(
せいけん
)
の
公
(
きみ
)
存
(
まし
)
ませば下に
忠良
(
ちうりやう
)
の臣あつて
能
(
よく
)
國家を
補翼
(
ほよく
)
す故に今
斯
(
かく
)
明白
(
めいはく
)
に
善惡
(
ぜんあく
)
邪正
(
じやしやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
また、「うち日さす
宮道
(
みやぢ
)
を人は満ちゆけど吾が
念
(
おも
)
ふ
公
(
きみ
)
はただ一人のみ」(巻十一・二三八二)という類似の歌もあるが、この方はもっと分かりよい。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
わが
聖
(
ひじり
)
彼にむかひて叫びていひけるは、汝を地上に死なしめしアテーネの
公
(
きみ
)
こゝにありと思へるか 一六—一八
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「総じて、東南の防ぎは、
公
(
きみ
)
と御嫡子とで、お計りください。不肖劉備は、西北の防ぎに当りますから」
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
巍々
(
ぎぎ
)
たる高閣雲に
聳
(
そび
)
え。打ち
繞
(
めぐ
)
らしたる
石垣
(
いしがき
)
のその正面には。
銕門
(
てつもん
)
の柱ふとやかに
厳
(
いか
)
めしきは。いわでもしるき貴顕の
住居
(
すまい
)
。
主人
(
あるじ
)
の
公
(
きみ
)
といえるは。西南
某藩
(
それはん
)
の
士
(
さむらい
)
にして。
藪の鶯
(新字新仮名)
/
三宅花圃
(著)
伊之助さんから何とも
音信
(
おとずれ
)
が無いので、花魁は煩ってるのだ、
公
(
きみ
)
酷いネ、許嫁のお
内儀
(
かみさん
)
が来て居るばかりではなく、
御飯
(
おまんま
)
の喰ッ振から赤ん坊の出来たなどは
余
(
あんま
)
り手酷いじゃないか
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二限わがなさん、
公
(
きみ
)
五時を補ひてんや
文語詩稿 五十篇
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
青黄紅白
(
せいくわうこうはく
)
、
正暈倒暈
(
せいうんたううん
)
、
淺深
(
せんしん
)
の
紅
(
くれなゐ
)
、
唯
(
たゞ
)
公
(
きみ
)
が
命
(
めい
)
のまゝ
也
(
なり
)
。
昌黎
(
しやうれい
)
其
(
そ
)
の
放語
(
はうご
)
を
憎
(
にく
)
み、
言
(
い
)
ふがまゝに
其
(
そ
)
の
術
(
じゆつ
)
をなせよと
言
(
い
)
ふ。
花間文字
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
八〇
白江
(
しらえ
)
熊谷
(
くまがへ
)
の両士、
公
(
きみ
)
に
八一
大御酒
(
おほみき
)
すすめたてまつるとて
八二
実
(
まめ
)
やかなるに、臣も
八三
鮮
(
あざら(け)
)
き物一
種
(
しゆ
)
調
(
てう
)
じまゐらせんため、
御従
(
みとも
)
に
後
(
おく
)
れたてまつりぬと
奏
(
まう
)
す。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
「
天
(
あめ
)
なるや月日の如く吾が
思
(
も
)
へる
公
(
きみ
)
が日にけに老ゆらく惜しも」(三二四六)があり、なお
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
正「イヨ是れは感心/\だ、
公
(
きみ
)
は紀伊國屋の若旦那のことを知ってるのは感心だ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
昌黎
(
しやうれい
)
、
言
(
ものい
)
ふこと
能
(
あた
)
はず、
涙
(
なんだ
)
先
(
ま
)
づ
下
(
くだ
)
る。
韓湘
(
かんしやう
)
曰
(
いは
)
く、
今
(
いま
)
、
公
(
きみ
)
、
花間
(
くわかん
)
の
文字
(
もんじ
)
を
知
(
し
)
れりや。
昌黎
(
しやうれい
)
默然
(
もくねん
)
たり。
時
(
とき
)
に
後
(
おく
)
れたる
從者
(
じゆうしや
)
辛
(
から
)
うじて
到
(
いた
)
る。
昌黎
(
しやうれい
)
顧
(
かへり
)
みて、
詢
(
と
)
うて
曰
(
いは
)
く、
此
(
こ
)
の
地
(
ち
)
何處
(
いづこ
)
ぞ。
藍關
(
らんくわん
)
にて
候
(
さふらふ
)
。
花間文字
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
法師かしこまりて、
某
(
それがし
)
が
一二〇
短句
(
たんく
)
、
公
(
きみ
)
にも
一二一
御耳すすびましまさん。ここに旅人の
通夜
(
つや
)
しけるが、今の世の
俳諧風
(
はいかいぶり
)
をまうして侍る。
公
(
きみ
)
にはめづらしくおはさんに召して聞かせ給へといふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
“公”の解説
公(こう)は、古代の中国語では個々に細かく分かれた「私」を包括した全体を意味する語である。また、一部に偏らないという意味を含む。このことから「公平」という熟語を生ずる。
この項目では中国に限らず、「公」に相当する日本やヨーロッパにおける称号、爵位、尊称などについても述べる。
(出典:Wikipedia)
公
常用漢字
小2
部首:⼋
4画
“公”を含む語句
公然
公園
乃公
郭公
公孫樹
女主人公
貴公
公衆
公卿
奉公
蒲公英
公爵
主人公
猿公
公家衆
公司
公家
清正公
公儀
公子
...