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『鬼涙村』
ふりがな文庫
『
鬼涙村
(
きなだむら
)
』
鵙の声が鋭く気たゝましい。万豊の栗林からだが、まるで直ぐの窓上の空でゞもあるかのやうにちかぢかと澄んで耳を突く。けふは晴れるかとつぶやきながら、私は窓をあけて見た。窓の下は未だ朝霧が立ちこめてゐたが、芋畑の向方側にあたる栗林の上にはもう水々 …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文藝春秋」文藝春秋社、1934(昭和9)年12月
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約29分(500文字/分)
朗読目安時間
約48分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
仕
(
や
)
鯱
(
シヤチホコ
)
氷柱
(
ツララ
)
寄所
(
よんどころ
)
灯
(
あかり
)
鬼涙
(
キナダ
)
仮面
(
めん
)
度強
(
どぎつ
)
成人
(
おとな
)
水流
(
つる
)
父子
(
おやこ
)
瞥
(
べつ
)
題名が同じ作品
鬼涙村
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)