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拘
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こだ
ふりがな文庫
“
拘
(
こだ
)” の例文
それが単にアラビヤの国名のみならば、まだしもそれに多く
拘
(
こだ
)
わることは滑稽かも知れない。兄は長々と呟いたではないか。
明治開化 安吾捕物:15 その十四 ロッテナム美人術
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
しかしあんなに勝ち負けに対する
拘
(
こだ
)
わり方は他に理由がある、そしてその真の理由はわからないが、おれを凌ごうとしている点だけはたしかだ。
彩虹
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
無頼とは云えぬまでも
放縦
(
ほうじゅう
)
にして
拘
(
こだ
)
わる所の無い游侠の徒である。子路は立止ってしばらく話した。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
僕は千代子の髪のでき上らない先に二階へ
上
(
あが
)
った。僕のような神経質なものが
拘
(
こだ
)
わって来ると、無関係の人の眼にはほとんど小供らしいと思われるような
所作
(
しょさ
)
をあえてする。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
だが知識に滞るなら、無知に沈むのとなんの選ぶところがあろう。真に知に活きる者は「知に止まる
勿
(
なか
)
れ」と云うであろう。知に
拘
(
こだ
)
わる者は知を知らない者と言い得るであろう。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
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四万円で
購
(
か
)
われた身だということに、今まで妙に
拘
(
こだ
)
わっていたのさえ変な気がした。
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
この子だつたら余り何かに世話を焼かせるやうなことはあるまいと思つた。圭子は一直線に進むやうな
質
(
たち
)
の女で、そのために後で悔いるやうなことが出来ても、それに
拘
(
こだ
)
はつてゐるのが嫌ひだつた。
チビの魂
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
笠井忠也の陽気で
拘
(
こだ
)
わりのない性分や、娘たちを興がらせる巧みな遊びぶりを思い、あの娘たちの誰とでも結婚できるし、黙っていても九百五十石の老職になれるのだ、などと考えると
艶書
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
(
子貢
(
しこう
)
子張輩
(
しちょうはい
)
は、
顔淵
(
がんえん
)
に対する・師の
桁外
(
けたはず
)
れの打込み方に、どうしてもこの感情を禁じ得ないらしいが。)子路は年齢が違い過ぎてもいるし、それに元来そんな事に
拘
(
こだ
)
わらぬ
性
(
たち
)
でもあったから。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
男爵というのに
拘
(
こだ
)
わるのも、それでは男爵になれるようしますからとまでいって来たのを、すくなくも子爵でなくてはと拒絶したといわれているのを、わたし自身が
頷
(
うなず
)
くために、引いてみたのだが
九条武子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
何に
拘
(
こだ
)
わっているのか——と私は考えた。
旧聞日本橋:09 木魚の配偶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「まだあんな手帖に
拘
(
こだ
)
わっているのか」
天狗岩の殺人魔
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
拘
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“拘”を含む語句
拘泥
拘引
不拘
拘々
拘留
拘束
拘攣
拘禁
拘薩羅
拘置所
拘置
拘縛
拘睒弥
拘留所
拘留孫仏
拘留場
拘束力
拘捉
拘引状
拘尸那
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