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拘
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こだわ
ふりがな文庫
“
拘
(
こだわ
)” の例文
歌よみは文法だの語格だの詠み方だのと、から威張に威張り、ひた
拘
(
こだわ
)
りに拘りて、無趣味なる陳腐なる歌のみを作りしにあらずや。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
無欲で物に
拘
(
こだわ
)
らないところも、
飄
(
ひょう
)
ひょうと楽天的なところも、ただ三男の又三郎だけは口が達者で、四人分を独りでひきうけたように
饒舌
(
しゃべ
)
る
ひやめし物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ものに
拘
(
こだわ
)
り過ぎた俗な思想であって、いくら春の水が美しいと言ったところで、その水上が柳の木から流れ出ているであろうというのは理窟である。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
腹稿
已
(
すで
)
に成り、これを目付の巡獄者に訴うれども、獄吏は
拘
(
こだわ
)
るに故事を以てし、筆墨を与えず、ここを以て果たさず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
「天下大変の場合、左様な私情に
拘
(
こだわ
)
っておられましょうや。無用な御心配じゃ!」と、喝破した。
仇討禁止令
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
如何なる形も色も模様も彼らの前に開放される。どれを選ぶべきか、定められた掟はない。それが何の美を産むか、かかることに
拘
(
こだわ
)
る心さえ有たぬ。しかし誤りはない。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
なんの
拘
(
こだわ
)
りもしらないようなその老人に対する好意が
頬
(
ほほ
)
に刻まれたまま、
峻
(
たかし
)
はまた先ほどの静かな展望のなかへ吸い込まれていった。——風がすこし吹いて、午後であった。
城のある町にて
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
とくに春はこの気持がつよい。
獲物
(
えもの
)
を
漁
(
あさ
)
るようなつもりで古典の地へ行きたくないものだ。その時その折の
直
(
す
)
ぐな心でみ仏に対すれば、仏像は何の
拘
(
こだわ
)
りもなく抱擁してくれる。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
むしろ、潜在意識などというものに
拘
(
こだわ
)
ることは、一ツの障碍にすらなっていますよ。
安吾人生案内:03 その三 精神病診断書
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
遊所に足を容るることをば嫌わず、物に
拘
(
こだわ
)
らぬ人で、その中に謹厳な処があった。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
もし純粋に前者であるならば、我々は「つひに
一夜
(
ひとよ
)
さも家の下で寝たことのない」、そうして産後幾日も経ずして「雪の蒲団に
添乳
(
そえぢ
)
する」この旅の女に、
拘
(
こだわ
)
りなく同感することができるであろう。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
血気の頼正は物に
拘
(
こだわ
)
らず、じかに灘兵衛へ言葉をかけた。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「なにも理由がないと云っているのに、そんなに
拘
(
こだわ
)
るやつがあるか、それより本当におまえがゆくのなら、あの女に用心しなければいけないぞ」
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ここらは手のさきの器用を
弄
(
ろう
)
し、言葉のあやつりにのみ
拘
(
こだわ
)
る歌よみどもの思ひ至らぬ所に候。
三句切
(
さんくぎれ
)
の事はなほ他日
詳
(
つまびらか
)
に可申候へども、三句切の歌にぶつつかり候故一言
致置
(
いたしおき
)
候。
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
が、恥じながらも、それに
拘
(
こだわ
)
らずにはおられなかった。彼は、オランダの事物、学術、ことに医術に対する知識欲に
渇
(
かつ
)
えながら、妙な意地から、心のままに質問することができなかった。
蘭学事始
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
写生々々とやかましく言うておるうちは、写生ということが
際立
(
きわだ
)
って響いて、写生はしながらも写生に
拘
(
こだわ
)
っているような心もちがしていくらか疲労を感じる。この事がずいぶん永く続くのである。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
ここらは手のさきの器用を
弄
(
ろう
)
し言葉のあやつりにのみ
拘
(
こだわ
)
る歌よみどもの思い至らぬ場所に候。三句
切
(
ぎれ
)
のことはなお他日
詳
(
つまびらか
)
に
可申
(
もうすべく
)
候えども三句切の歌にぶっつかり候ゆえ一言
致置
(
いたしおき
)
候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
拘
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“拘”を含む語句
拘泥
拘引
不拘
拘々
拘留
拘束
拘攣
拘禁
拘薩羅
拘置所
拘置
拘縛
拘睒弥
拘留所
拘留孫仏
拘留場
拘束力
拘捉
拘引状
拘尸那
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