“添乳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そえぢ57.1%
そへぢ23.8%
そいぢ4.8%
そえち4.8%
そえぢち4.8%
そへぢゝ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小供は六畳のへ枕をならべて寝る。一間半のふすまを隔てて南向のへやには細君が数え年三つになる、めん子さんと添乳そえぢして横になる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
打越て堅石部かたいしべや草津宿草枯時くさがれどきも今日とくれ明日あしたの空も定め無き老の身ならねど坂の下五十三次半ば迄ふところの兒に添乳そへぢを貰ひ當なき人の乳を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と客に云って、細君は、小児こども添乳そいぢの胸白く、掻巻かいまき長う、半ば起きて
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……いよいよこれより鯨の潮ふき、母鯨が添乳そえちのさま、つぶさにご覧に入れますところなれど、しょせん田舎生れの鯨ゆえ、江戸の繁華に胆をつぶし、ただもうぐったりしているばかり。
……彼は松園の隠れ家に何喰わぬ顔をして帰って来ると、何も知らずに添乳そえぢちをしているT子に向って誠しやかな出鱈目でたらめを並べた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
口數も少ないし、いつもニコニコして居るし、——近頃少し沈んでゐるけれど——あんな可愛らしい嫁は、江戸にもたんとはないでせう。私は時々抱いて寢て添乳そへぢゝして上げ度いくらゐ。ウ、フ