“致置”の読み方と例文
読み方割合
いたしおき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御相談と申すはかの妾宅の一件御存じの如く兼々かねがね諸処心当りへ依頼致置いたしおき候処昨日手頃てごろの売家二軒有之候由周旋屋の手より通知に接し会社の帰途一応見歩き申候。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ここらは手のさきの器用をろうし、言葉のあやつりにのみこだわる歌よみどもの思ひ至らぬ所に候。三句切さんくぎれの事はなほ他日つまびらかに可申候へども、三句切の歌にぶつつかり候故一言致置いたしおき候。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
二伸御忘れの金メダル同封致置いたしおき候確かこの中に貼付けある写真の主こそは恐るべき殺人者のよう承り候得共さるにても御同様親しく往来致居る彼の松村君がおおせの如き極悪人なりとは断じて信じ難き所に御座候
恐ろしき錯誤 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)