“兼々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かねがね75.0%
かね/″\25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兼々かねがね仰せられ候には、六十七万石の家国を失いつる折は、悪夢より覚めたらんが如く、ただすがすがしゅうこそ思い候え。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
兼々かねがね藤屋氏は経川の労作「マキノ氏像」のために記念の宴を張りたい意向を持っていたが、私の転々生活と共にその作品も持回わられていたので
ゼーロン (新字新仮名) / 牧野信一(著)
矢張賣物だつたのかと、兼々かね/″\一分の疑を殘してゐた事がはつきりとわかつたが、それにしても餘り無雜作なのが腹立たしかつた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
ことに、その引手茶屋ひきてぢややには、丁度ちやうど妙齡としごろになるむすめ一人ひとりあつて、それがその吉原よしはらるといふことを、兼々かね/″\非常ひじやうきらつてる。むすめまち出度でたいとふ。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)