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呵
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しか
ふりがな文庫
“
呵
(
しか
)” の例文
頭髪あたかも銀のごとく、額
兀
(
は
)
げて、
髯
(
ひげ
)
まだらに、いと
厳
(
いか
)
めしき
面構
(
つらがまえ
)
の一癖あるべく見えけるが、のぶとき声にてお通を
呵
(
しか
)
り
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この目は常にをち方にのみ迷ふやうなれど、一たび人の
面
(
おもて
)
に向ひては、言葉にも増して心をあらはせり。いま睨みしさまは
笑
(
えみ
)
を帯びて
呵
(
しか
)
りきと覚ゆ。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
過去世もまたしかりとて毒蛇だった時火で自殺した一件を説き種々の因縁を以て舎利弗を
呵
(
しか
)
り、以後馳走に招かれたら上座の僧まず食いに掛からず
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
そこで崑を
呵
(
しか
)
って、急いで往って伴れ帰らそうとしたが、崑は火のように怒って承知しなかった。
青蛙神
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
猶気になる事のみ気にすればにや多けれど、また云ひ出さば笑はれむと自分で
呵
(
しか
)
つて
平日
(
いつも
)
よりは笑顔をつくり言葉にも活気をもたせ、
溌〻
(
いき/\
)
として夫をあしらひ子をあしらへど
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
惡
(
わ
)
るくお
聞
(
き
)
き
遊
(
あそ
)
ばせば
夫
(
そ
)
れまで、さりとは
方圖
(
はうづ
)
のなきお
我
(
わが
)
まヽと
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
呵
(
しか
)
りつけしが
是
(
こ
)
れも
主
(
しゆ
)
思
(
おも
)
ひの一
部
(
ぶ
)
なり、もとよりお
園
(
その
)
に
惡
(
わ
)
る
氣
(
ぎ
)
のあるではなく
唯
(
たゞ
)
おさな
子
(
ご
)
の
人
(
ひと
)
ぎらひして
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
するとて
呵
(
しか
)
られ又御前の方ぢや
能
(
いゝ
)
やうなことを云なさるし同じ事を度々の使は
否
(
いや
)
でござりますが今度こそ
間違
(
まちが
)
はなければ
最
(
もう
)
一度番頭さんに
然樣
(
さやう
)
云てみませうと質屋の小僧は歸り行しかば是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
女はうなずいたが、やがて婢を
呵
(
しか
)
った。
五通
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
それやこれやに
呵
(
しか
)
られぬ
枯草
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
第一竜は黙って
聴受
(
ききとり
)
、第二竜は
瞑目
(
ねむりて
)
口誦
(
くじゅ
)
し、第三竜は
廻顧
(
あとみ
)
て、第四竜は
遠在
(
へだたっ
)
て
聴受
(
ききとっ
)
た、怪しんで竜王に向い、この者ら誠に畜生で作法を弁えぬと言うと、竜王そう
呵
(
しか
)
りなさんな
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
なお気になることのみ気にすればにや多けれど、また云い出さば笑われんと自分で
呵
(
しか
)
って
平日
(
いつも
)
よりは笑顔をつくり言葉にも活気をもたせ、いきいきとして夫をあしらい子をあしらえど
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
男は笑って
呵
(
しか
)
りながら出で行く。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
呵
漢検1級
部首:⼝
8画
“呵”を含む語句
呵々
呵責
大啖呵
一気呵成
呵々大笑
呵嘖
啖呵
呵成
一呵
呵然
痰呵
呵殿
弾呵
毘呵羅
御呵
彈呵
罵詈呵責
寛々呵々
大呵
啖呵負
...