“一気呵成”の読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いっきかせい100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その二年半において、かれの生涯の大部分を築いたといえる。しかも、その一気呵成いっきかせいの大業もまた波瀾万丈はらんばんじょうな毎日毎日であった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それで語学も数学もその修得は一気呵成いっきかせいにはできない。平たくいえば、飽きずに急がずに長く時間をかける事が、少なくとも「必要条件」の一つである。
数学と語学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
これは一気呵成いっきかせいふでにまかせて書いたものであるから、まずい点もそこここにあるであろうことを恐縮している。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
この歌万葉時代に流行せる一気呵成いっきかせいの調にて少しも野卑やひなるところはなく字句もしまり居り候えども、全体の上より見れば上三句は贅物ぜいぶつに属し候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
のごとき何も別にめずらしき趣向もなく候えども、一気呵成いっきかせいのところかえって真心を現して余りあり候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
やがて「天然居士は空間を研究し、論語を読み、焼芋やきいもを食い、鼻汁はなを垂らす人である」と言文一致体で一気呵成いっきかせいに書き流した、何となくごたごたした文章である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
尺を得れば尺、寸をれば寸と云う信玄流しんげんりゅうの月日を送る田園の人も、夏ばかりは謙信流けんしんりゅう一気呵成いっきかせいを作物の上にあじわうことが出来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
椿岳は常から弱輩のくせに通人顔する楢屋が気に入らなかった、あるいは羽織の胴裏というのがしゃくさわった乎して、例の泥絵具で一気呵成いっきかせいに地獄変相の図を描いた。
横顔はとにかく中止として今度はスケッチ板へ一気呵成いっきかせいに正面像をやってみる事にした。
自画像 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その一気呵成いっきかせい的なゾンザイサというものは、やはり前とおんなじ事なので……。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)