“維那”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いの50.0%
ゆいな50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
役僧の維那いのが、お剃刀かみそりを持って立つ。侍者じしゃ耳盥みみだらいを捧げ、都寺つうすくしをとって、魯達の髪の毛を九すじいてつかね分ける。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正面には長老、首座しゅそ、以下順に東西二列となって、紫金紅金しきんこうきん袈裟けさ光りもまばゆく立ち流れて見えたのは、維那いの侍者じしゃ監寺かんす都寺つうす知客しか、書記らの役僧たちか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日は、維那ゆいな和尚から薪作務まきさむのお触れが出ていた。ほがらかな初夏の太陽が老杉を洩れて、しめっぽい青苔あおごけの道にも明るい日脚が射していた。
仇討三態 (新字新仮名) / 菊池寛(著)