“いの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
47.6%
44.2%
伊之1.0%
1.0%
1.0%
猪之1.0%
猪野1.0%
1.0%
亥之0.5%
伊怒0.5%
(他:3)1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くちびるいのりまする、ゆるしたまへ、さもなくば、信心しんじんやぶれ、こゝろみだれまする。
こぶしむねつていのるかとおもへば、すぐゆびあな穿つたりしてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
神にいのり、自分の両手を縄で縛って、地にひれ伏していながらも、ふっと気がついた時には、すでに重大の悪事を為している。
善蔵を思う (新字新仮名) / 太宰治(著)
沙漠のなかで大風に遇うのは天神の怒に触れたものとして隊商のうちの一人を犠牲にして災難を免れるよういのらねばならない。
百喩経 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「裏庭の木戸が手薄ですから、先生は、あそこを見てやっておくんなさい。伊之いの、勘八、半次、源三なんかがそこにいる筈ですから」
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こんなものを身につけて置くと、氣味が惡う御座います。それに、伊之いのさんも、侍は嫌だと申します」
馬「いのきやすよきて居るから……さア貴方あんたしっかりと、荷鞍にぐらへそうつかまると馬ア窮屈だから動きやすよ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
防空壕ここやったら、あんた、誰に気兼遠慮もいらんし、夜空襲がはいっても、身体いのかす世話はいらんし、燈火管制もいらんし、ほんま気楽で宜しあっせ」
いのり殺し、呪り生かし——のこの行事、毎年やる事ではあったが、それでも毎年、法力の摩訶まか不思議に、群集は酔ったように眼をすえていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また、夕方からは、僧正坊の本堂に、里の俗をただ一人坐らせておいて、その人間をいのり殺し、また、いのり生かすという法力を公開して見せる。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おやそ、こんな葛籠はなぜ焼いてしまわなかった。お前はなぜ猪之いのをおぶってすぐに来なかった。」
主人あるじが浮かねば女房も、何の罪なきやんちゃざかりの猪之いのまで自然おのずと浮き立たず、さびしき貧家のいとど淋しく、希望のぞみもなければ快楽たのしみも一点あらで日を暮らし
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
お神は挨拶あいさつを済ますと、やがて銀子の傍へ帰って来たが、主人の猪野いのはややしばし弁護士と話しこんでいた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
三月二十九日 在松山。風早の西ノに赴く。豊田、猪野いの等に迎へられ猪野宅招宴。
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
人なれば兵もて除くべく、鬼なればまさにいのりて除くべしと。
巫は傍から空間を見つめて代っていのった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
うしろの土手どて自然生しぜんばへおとゝ亥之いのをつ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ふくろなどが口廣くちひろことへど亥之いの昨今さくこん月給げつきうありついたも必竟ひつきやう原田はらださんの口入くちいれではなからうか
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かれその大年の神神活須毘かむいくすびの神の女伊怒いの比賣に娶ひて生みませる子、大國御魂おほくにみたまの神。
主人善兵衞の非難は、女房のお伊能いのの方に向いて行くのです。
十二月十五日には二人目ににんめの妻同藩留守居役百石比良野文蔵ひらのぶんぞうむすめ威能いのが二十四歳できたり嫁した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
後に夫となるべき抽斎は五百が本丸にいた間、尾島氏さだを妻とし、藤堂家にいた間、比良野氏威能いの、岡西氏とく相踵あいついで妻としていたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
多津吉は思わず居退いのいた。うっかりそこへ触った手を、膝へ正したほどである。