いの)” の例文
いのり殺し、呪り生かし——のこの行事、毎年やる事ではあったが、それでも毎年、法力の摩訶まか不思議に、群集は酔ったように眼をすえていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と云いながら打附うちつけると、若草は病に疲れて居りますから其の儘コロ/\と敷松葉の上に転がったが、また松ヶ枝につかまって漸く起き上り、石を持ってまたうちつけて伊之助をいの
また、夕方からは、僧正坊の本堂に、里の俗をただ一人坐らせておいて、その人間をいのり殺し、また、いのり生かすという法力を公開して見せる。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)