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猪之
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いの
ふりがな文庫
“
猪之
(
いの
)” の例文
婦女
(
おんな
)
の身としては
他人
(
よそ
)
の見る眼も羞ずかしけれど、何にもかも貧がさする不如意に是非のなく、いま縫う
猪之
(
いの
)
が綿入れも洗い
曝
(
ざら
)
した
松坂縞
(
まつざかじま
)
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
彼はいつものように、新出去定の供をして外診に廻ってい、その時刻には神田佐久間町の、藤吉という大工の家で、
猪之
(
いの
)
という男の診察をしていた。
赤ひげ診療譚:04 三度目の正直
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「おやそ、こんな葛籠はなぜ焼いてしまわなかった。お前はなぜ
猪之
(
いの
)
をおぶってすぐに来なかった。」
旧聞日本橋:07 テンコツさん一家
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
主人
(
あるじ
)
が浮かねば女房も、何の罪なきやんちゃざかりの
猪之
(
いの
)
まで
自然
(
おのず
)
と浮き立たず、
淋
(
さび
)
しき貧家のいとど淋しく、
希望
(
のぞみ
)
もなければ
快楽
(
たのしみ
)
も一点あらで日を暮らし
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
登はお雪に二人前の握り飯を頼みながら、男が
猪之
(
いの
)
であることに気づいた。
赤ひげ診療譚:07 おくめ殺し
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
猪
漢検準1級
部首:⽝
11画
之
漢検準1級
部首:⼃
4画
“猪之”で始まる語句
猪之松
猪之吉
猪之助