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厳
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しか
ふりがな文庫
“
厳
(
しか
)” の例文
旧字:
嚴
その折松風氏は
卓子
(
テーブル
)
に頬杖をついてこくり/\
居睡
(
ゐねむ
)
りをしてゐたが、店員が入つて来たのを見ると、急に
厳
(
しか
)
つべらしい顔をして相手を見た。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「なに、千円をくれる。そんな物は貰ふわけに
往
(
ゆ
)
かない。」裁判官はわざわざ取つておきの
厳
(
しか
)
つべらしい顔をして言つた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
藤原氏は予言者のヨハネのやうな
厳
(
しか
)
つべらしい口もとをして言つた。たつた一つヨハネと違ふのは、
蝗
(
いなご
)
の代りに今のさきお茶を
啜
(
すゝ
)
つた事だつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
巡査は
件
(
くだん
)
の露西亜人を警察署に連れ込むだ。暫くすると、さつき手を拭いたばかしの米国国旗が、その前に持ち出された。巡査は
厳
(
しか
)
つべらしく言ひ渡した。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「本は解つとる。」将軍は蟹のやうに
厳
(
しか
)
つべらしい顔をした。「だが、何の本だと訊いとるのぢや。」
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
和尚は、それを一堂に集めて、
厳
(
しか
)
つべらしい顔をして言つた。夏分の修養は、何よりも涼しく、おまけに手軽でなくてはならない、それには各自に放屁するに限る、と。
茶話:12 初出未詳
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
そして出来るだけ
厳
(
しか
)
つべらしい顔をしながら、腹の
中
(
うち
)
では細君の
紅
(
あか
)
い唇や、
昨夕
(
ゆうべ
)
食つた西洋菓子の事などを思ひ浮べながら、肝腎の五千円の用談は少しも考へてゐなかつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
牧師の女房が時々嘘を
吐
(
つ
)
くやうに、
厳
(
しか
)
つべらしい顔をした懐中時計が、ちよいちよい人を引つ掛ける事があるもので、鼠骨氏は
停車場
(
ていしやぢやう
)
の柱時計と自分の懐中時計とを見比べて
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
生徒達は済まなかつたやうに、そつと溜息を
吐
(
つ
)
いて、先生の
厳
(
しか
)
つべらしい顔を見た。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“厳(厳(姓))”の解説
厳(げん)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
厳
常用漢字
小6
部首:⼚
17画
“厳”を含む語句
荘厳
森厳
厳格
厳粛
厳重
厳寒
厳乎
端厳微妙
威厳
厳然
端厳
壮厳
厳冬
荘厳弥撒
峻厳
手厳
華厳経
崇厳
厳丈
宗厳
...