“厳格”のいろいろな読み方と例文
旧字:嚴格
読み方割合
げんかく68.4%
おごそか15.8%
いかめ5.3%
いかめし5.3%
こつ/\5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ごろは、女中じょちゅうたいして、やさしい、いいおくさまでしたけれど、このばかりは、おそろしいおくさまにえました。そして、厳格げんかく言葉ことばつきで
おさくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
厳格おごそかに口上をぶるは弁舌自慢の円珍えんちんとて、唐辛子をむざとたしなくらえるたたり鼻のさきにあらわれたる滑稽納所おどけなっしょ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
新見はぼんやり厳格いかめしい門の前に立つて、通りの人を見るでもなく、また別に考へるでもなく、意味なしに時を過して居たが、不図気がついたのは福島橋の方から走つてくる二人の子供である。
少時しばらくして一人そのを立出で、泰助の潜みたる、四番室よばんの前を通り行くを、戸の隙間すきまよりのぞき見るに、厳格いかめしき紳士にて、年の頃は四十八九、五十にもならんずらん。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
金「馬鹿ア云え、そんな事が云えるものか、あの浪人は堅い男だ、毎朝板の間へ手を突いて、お早うと丁寧に厳格こつ/\した人だが、そんな篦棒べらぼうな事を頭を禿はげらかして云えるものか」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)