“げんかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
厳格44.8%
幻覚37.9%
嚴格10.3%
厳恪3.4%
玄鶴3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
持っているという語は、厳格げんかくにいうと人間を物に見立てたようで面白くないから、天からめぐまれたという方が正しい。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
現わしたのであろうか? あるいはまた少年に起り易い幻覚げんかくの一種に過ぎなかったのであろうか? それは勿論彼自身にも解決出来ないのに違いない。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
生來せいらい貴方あなた怠惰者なまけもので、嚴格げんかく人間にんげん其故それゆゑ貴方あなたんでも自分じぶん面倒めんだうでないやう、はたらかなくともむやうとばか心掛こゝろがけてゐる、事業じげふ代診だいしんや、其他そのたのやくざものにまか
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
と互いにかたらうこの二嬢ふたりは。数多あまた群集したる貴嬢中にて水ぎわのたちたる人物。まず細かに評せんには。一人は二八ばかりにして色白く目大きく。丹花のくちびる厳恪げんかくにふさぎたれどもたけからず。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
……『古今註こきんちゅう』に、『鶴は千歳せんざいにしてそうとなり、二千歳にしてこくすなわ玄鶴げんかくなり。白鶴はっかくもまた同じ。死期を知れば、深山幽谷しんざんゆうこくにかくれてみずから死す』
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)