“心掛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こころがけ38.6%
こゝろがけ27.3%
こゝろが15.9%
こころが6.8%
こゝろがか4.5%
ここころがけ2.3%
こころがか2.3%
こゝろがゝ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お前が、そういう心掛こころがけで買うのなら、時々は買ってもいい。お父様とうさまは、お好きなほうなのだから。」と、おっかさんは言いました。
納豆合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
文「ウーム、殊勝しゅしょう心掛こゝろがけじゃ、時に吉とやら、そちの親方という新潟の沖にて親船に乗ってる奴はなんという名で何処どこの国の者か」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
落葉おちば樣子やうすをして、はうきつて技折戸しをりどから。一寸ちよつと言添いひそへることがある、せつ千助せんすけやはらかな下帶したおびなどを心掛こゝろがけ、淺葱あさぎ襦袢じゆばんをたしなんで薄化粧うすげしやうなどをする。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
殊勝しゅしょうなお心掛こころがけじゃ。それなればこそ、たとえあしをば折られても、二度と父母の処へももどったのじゃ。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
わたし臨終りんじうらせなんでせうから、すぐに心掛こゝろがかりのないやうに、遺言ゆゐごん眞似まねごとだけもしませうと、果敢はかないんですわねえ……たゞそればかりをまとのやうにしてみはつてたんですよ。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
心掛ここころがけい、勉強家で、まあ、この湯治場は、お庇様かげさまとお出入でいりさきで稼ぎがつきます。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
八人坊主はちにんばうずといふのはそのなはいたいはゞちひさなおもりである、やつつあるので八人坊主はちにんばうずといつてる。小作米こさくまいれる藁俵わらだはらを四五俵分へうぶんつくらねばらぬことがかせぎにときからかれには心掛こころがかりであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さうして非常ひじやうおそろしくなつた。此奴こいつあるひおれ同一どういつ運命うんめいおちいるためにうまれてたのではなからうかとかんがへると、今度こんどおほいに心掛こゝろがゝりになつた。ときによると心掛こゝろがゝりよりは不愉快ふゆくわいであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)