“こころがけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
心掛56.7%
心懸43.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は時々横眼を使って、裾からもすれば洩れようとするところの琅玕ろうかんのような王昭君の脛を盗み見ようと心掛こころがけたが、仲々成功しなかった。
沙漠の美姫 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これに反し、われわれの最もそそぐべき心掛こころがけは平常毎日の言行——言行と言わんよりは心の持ち方、精神の態度である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ご馬前にさき駈けして、はなばなしくたたかうも武士のほんぶんではある、けれどもそれは、今そのほうが申したような心懸こころがけではかなわぬことだ。
死処 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
月日たつにつれ自然出家しゅっけの念願起りきたり、十七歳の春剃髪ていはつ致し、宗学修業しゅぎょう専念に心懸こころがけあいだ、寮主雲石殿も末頼母たのもしき者に思召おぼしめされ、ことほか深切しんせつに御指南なし下され候処
榎物語 (新字新仮名) / 永井荷風(著)