“しんけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真剣66.0%
眞劍12.0%
榛軒6.0%
伸剣4.0%
心懸2.0%
晋賢2.0%
真虔2.0%
瞋拳2.0%
縉顕2.0%
親眷2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木剣ぼっけんと木剣である。木剣はすでに真剣しんけんにひとしい。それが仕合を約して立ちむかった際はなおそうである。打ち所が悪ければ死にもする。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だい一は、國民こくみん眞劍しんけん生命せいめい財産ざいさん尊重そんてうするにいたることである。生命せいめい毫毛こうもうよりもかろんじ、財産ざいさん塵芥ぢんかいよりもけがらはしとする時代じだいにおいては、地震ぢしんなどは問題もんだいでない。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
わたくしは又伊澤の刀自に、其父榛軒しんけんが壽阿彌のをひをしてくしに蒔繪せしめたことを聞いた。此蒔繪師の號はすゐさいであつたさうである。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
腹から爆笑をゆすり上げている右近へ、遊佐剛七郎の伸剣しんけんが降り下った。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
貞之進はそれが冗談にききたくなく、又かれずに心懸しんけんに顔あからめ、困り者ですとタッタ一言の調子が合せられずに、虚実の闘いは一先消滅し、かえってそれがために陰然地を造って
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
傍から女房が芸妓買ですかと挑発からかったを、急に買物がと心懸しんけんに言訳して初めて我部屋に入り、もう暮てもいゝ頃と思ったのが午後四時、それからの一時間をやっと送って、過日このあいだの伏糸で宿を立出で
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
菅氏では此年七月三日に菅三惟繩くわんさんゐじようが没した。継嗣は今の晋賢しんけんさんで、実は門田樸斎の第四子である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
戻って来た彼らは襖障子ふすましょうじを閉め、互いの膝を突き合わせるように坐った。蓑賀殿の肥えた円い顔が、こんどはきんと引きしまっているし、声も低く真虔しんけんな響きをもっている。
打たずんば交りをなさずと云って、瞋拳しんけん毒手の殴り合までやってから真の朋友ほうゆうになるのもあるが、一見してまじわりを結んで肝胆相照らすのもある。政宗と秀吉とは何様どうだったろう。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この月の二十八日に、笠置かさぎの城は落城した。そうしてその城にこもっておられた、主上をはじめたてまつり尊澄そんちょう法親王、藤原藤房、同じく具行ともゆき千種忠顕ちぐさただあき、尊貴縉顕しんけんの方々は、関東軍の手に渡った。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
景隆はかくの如き人の長子にして、其父の蓋世がいせいの武勲と、帝室の親眷しんけんとの関係よりして、斉黄の薦むるところ、建文の任ずるところとなりて、五十万の大軍をぶるには至りしなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)