“心懸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こころがけ31.0%
こころが16.7%
こゝろがけ11.9%
こゝろが11.9%
こころがか9.5%
こゝろがか4.8%
こゝろがかり4.8%
しんけん2.4%
こころがかり2.4%
こころがく2.4%
こゝろがゝ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何、米にかねがね聞いている、婆さんお前は心懸こころがけいものだというから、滅多に人にも話されない事だけれども、見せて上げよう。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「自分は今日まで口と鼻と眼の心懸こころがけで暮らしてきた。しかしそれは間違っていた。今後は、ぜひ眉毛の心懸けで、世を渡りたい」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
見てにげ出し御奉行所へ駈込かけこまんと心懸こゝろがけてぞ居たりける又宅番に當りし長屋の者共代々かはる/″\に來りてはひまに任せてうはさをなすに當座利合りあひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ひとうへつものはだけ苦勞くらうおほく、里方さとかた此樣このやう身柄みがらでは猶更なほさらのことひとあなどられぬやうの心懸こゝろがけもしなければるまじ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と、小三郎を始め、死ぬべき人々も、心懸こころがかりに待っていたが、何で起って行ったのか、賀相はいつまでも戻って来なかった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
埋め何知ぬ體に居間へ立戻たちもどり居る所へ三人も歸來り首尾しゆびよく地獄谷へ突落せし體を告囁つげさゝやけば天忠は點頭うなづきて拙僧も各々の留主に斯樣々々にはからひたれば最早心懸こゝろがかりはなしさればとて大望たいまう密談みつだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
良久しばらく御目に掛りませぬでした」と、篠田も丁重ていちように礼を返へして、「此の吹雪ふぶきの深夜御光来おいで下ださるとははなはだ心懸こゝろがかりに存じます、早速承るで御座いませう」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
貞之進はそれが冗談にききたくなく、又かれずに心懸しんけんに顔あからめ、困り者ですとタッタ一言の調子が合せられずに、虚実の闘いは一先消滅し、かえってそれがために陰然地を造って
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
その事に就きまして、主人に書置かきおきも致しましたやうな次第で、既に覚悟をきはめましたきはまで、心懸こころがかりと申すのは、唯そればかりなので御座いました。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
此れ苦中の一楽なり。………当地にては、白米は都会の地に比すれば倍額たるを以て、未開地の新住居たる者は、殊に白米を喰するを減ずるを最も心懸こころがくるは最要方法たり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
バルタ (傍を向きて)あゝははせられるが、ま、此邊このあたりにかくれてゐよう。おかほいろ心懸こゝろがゝり、おこゝろうちうたがはしい。