心掛こゝろがか)” の例文
わたし臨終りんじうらせなんでせうから、すぐに心掛こゝろがかりのないやうに、遺言ゆゐごん眞似まねごとだけもしませうと、果敢はかないんですわねえ……たゞそればかりをまとのやうにしてみはつてたんですよ。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しゆくし奉つれり奧方看病かんびやうのため國元くにもとへいらせられ若君わかぎみ誕生たんじやうにては公儀こうぎへ對しはゞかりありとて内々ない/\にて養育やういくのおぼしめしなりまた大納言光貞卿は當年たうねん四十一歳にあたり若君わかぎみ誕生たんじやうなれば四十二の二ツ子なりいかなる事にやむかしよりいみきらふ事ゆゑ光貞卿にも心掛こゝろがかりに思召おぼしめしある日家老からう加納將監かなふしやうげん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)