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こゝろがか
私の
臨終の
知らせなんでせうから、すぐに
心掛りのないやうに、
遺言の
眞似ごとだけもしませうと、
果敢いんですわねえ……
唯そればかりを
的のやうにして
目を
睜つて
居たんですよ。
祝し奉つれり奧方
看病のため
國元へいらせられ
若君誕生にては
公儀へ對し
憚りありとて
内々にて
養育のおぼし
召なりまた大納言光貞卿は
當年四十一歳にあたり
若君誕生なれば四十二の二ツ子なり
何なる事にや
昔しより
忌きらふ事ゆゑ光貞卿にも
心掛りに
思召ある日
家老加納將監を