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當年
一向に
辨へずして感應院
後住の儀は存じも
寄ず爰にされば
一の御願ひあり何卒
當年より五ヶ年の間諸國修行致し
諸寺諸山の
靈場を
踏難行苦行を
外の
事でもござりませんが、
手前は
當年はじめての
御奉公にござりますが、
承りますれば、
大殿樣御誕生の
御祝儀の
晩、お
客樣がお
立歸りに
成りますると
仕出たり
光陰矢の如く
享保も七年とは成ぬ吉之助も
當年は十八歳と成けり夫婦
相談して當年の内には吉之助へも
云聞せ
良辰を