“香具”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうぐ50.0%
かぐ25.0%
かく12.5%
カグ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御伽羅おんきゃらあぶら花橘はなたちばなにつれ」て繁昌はんじょうする永斎堂えいさいどうが店先(中巻第四図)大小立派なる武士のなまめかしき香具こうぐ購ふさまさすが太平の世の風俗目に見る如し。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
香具かぐ山と耳成みみなし山と会ひしとき立ちて見に来し印南いなみ国原」(巻一・一四)という歌にも、この客観的な荘厳があったが、あれは伝説を歌ったので
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
竜興の娘の妙子というのは、これもまた癩病の筋で、一時は南蛮寺の救癩院にひそんでいたが、そこにも居着かれず、香具かくと名を変えて伊豆の近くに住んでいたとも聞いている。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
其東に平たくて低い背を見せるのは、聞えた香具カグ山なのだらう。旅の女子ヲミナゴの目は、山々の姿を、一つ/\に辿つてゐる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)