“憂世”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うきよ80.0%
ゆうせい20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花鳥風月に遊ぶという事も、俳諧に遊ぶという事も、風月に神を破り花鳥に心を労するということも畢竟憂世うきよを背景にしていうことである。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
定めとてもない漂泊の旅に転々として憂世うきよをかこちがちな御面師が、次第に自分の名前にまでも呪咀じゅそを覚えたというのが、漠然ながら私も同感されて見ると
鬼涙村 (新字新仮名) / 牧野信一(著)
人間同志の今の不安を見過し得ない憂世ゆうせいの血が、その底を流れている。がい一咳いちがいして
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ああ学識なくして、いたずらに感情にのみ支配せられし当時の思想の誤れりしことよ。されどその頃の妾は憂世ゆうせい愛国の女志士じょししとして、人もゆるされき、妾も許しき。しばらく女志士として語らしめよ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)