憂世ゆうせい)” の例文
人間同志の今の不安を見過し得ない憂世ゆうせいの血が、その底を流れている。がい一咳いちがいして
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ああ学識なくして、いたずらに感情にのみ支配せられし当時の思想の誤れりしことよ。されどその頃の妾は憂世ゆうせい愛国の女志士じょししとして、人もゆるされき、妾も許しき。しばらく女志士として語らしめよ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)