“うき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウキ
語句割合
21.7%
浮子19.6%
浮標17.4%
浮木16.3%
9.8%
泛子2.2%
雨季2.2%
1.1%
于帰1.1%
兔寸1.1%
宇岐1.1%
1.1%
水腫1.1%
浮腫1.1%
浮袋1.1%
雨期1.1%
雨気1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
足音あしおとつたのに、子供こどもだらう、おそもなく、葉先はさきうきだし、くちばしを、ちよんとくろく、かほをだして、ちよ、ちよツ、とやる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
川の水は濁りよごれてい、藻草や水錆が水面に浮かび、夕日がそれへ色彩をつけ、その中で浮子うきが動揺してい、それを武士は眺めていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一たん、波の谷底におし下げられたボートは、また不意に、ぶるぶると身をふるわしながら浮標うきのように浮び上って、波の背にたたき上げられた。
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
浮木うきは直径二、三分のものを三個つけて、錘との調節は仕掛けを振り込んで浮木が三尺ほど流れる時、錘が水底に着き浮木が流れ止まるようにするのである。
細流の興趣 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
始終のうきやつれたる宮は決してうつくしき色を減ぜざりしよ。彼がその美しさを変へざる限は夫の愛はくべきにあらざりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それでもうはべだけは油断なく泛子うきをみつめるふりをしながら 自分はなぜ釣りが好きにならなければならないのかしら なぞとそれからそれと面白くないことばかり考へてると
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
代助は昨夕ゆふべの反動で、此陽気な空気のなかちる自分のくろかげになつた。ひろつば夏帽なつぼうかぶりながら、早く雨季うきに入ればいと云ふ心持があつた。其雨季うきはもう二三にち眼前がんぜんせまつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かく歌ひて、すなはちうきひして四六項懸うながけりて四七、今に至るまで鎭ります。こを神語かむがたり四八といふ。
ここにその隼人に詔りたまはく、「今日大臣とおやうきの酒を飮まむとす」と詔りたまひて、共に飮む時に、おもを隱す大まり一七にそのたてまつれる酒を盛りき。ここに王子みこまづ飮みたまひて、隼人後に飮む。
十月以後、棠軒の女長が于帰うきの事のあつたかたはらに、尚二事の記すべきものがある。棠軒が冢子ちようしめぐむのために算術の師を択んだのが其一である。十月六日のもとに云く。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
この御世に、兔寸うきの西の方に、高樹たかきあり。その樹の影、朝日に當れば、淡道あはぢ島におよび、夕日に當れば、高安山を越えき。かれこの樹を切りて、船に作れるに、いとく行く船なりけり。
こは宇岐うき三〇なり。ここに袁杼比賣、歌獻りき。その歌
話のうちにうきがびくびく動きだした。伊右衛門はそれと見て竿をあげると小鮒こぶながかかっていた。
南北の東海道四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ツイ二三ヶ月前までは、瘠せて行くばかりであつた京子の身體に、甚だしい水腫うきが來て、角力取すまふとりのやうになつてゐた。眼が細く顏が大きくなつて、昔の面影は何處にもなかつた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
然しいずれは浮腫うきだすだろうと言われました。
臨終まで (新字新仮名) / 梶井久(著)
山へ登るにゃア、そんならば反対に浮袋うきをつけたらいいだろうてンだ。まず、おめえサン方は海へもぐる時と同じように、潜水着を着てしっかりかぶとをかぶる。
相生さんの話によると、多い時は着荷ちゃくにの量が一日ならし五千トンあるそうである。これがため去年雨期うきを持ち越した噸数は四万噸で、今年こんねんはそれが十五万噸にのぼったとか聞いた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あるまんは、した学校がっこう復習ふくしゅうをしていました。はは眼鏡めがねをかけて、手内職てないしょくはりをつづけていました。まどそとでは、雨気うきをふくんだかぜが、はげしくいています。
万の死 (新字新仮名) / 小川未明(著)