泛子うき)” の例文
みどりの髪を肩になびけ、瑠璃るりの翼を背にたたみ、泛子うきをみつめる瞳はつぶらかに玉のごとく、ゆさりと垂れた左右の脛は珊瑚さんごを刻んだかとうたがう。
島守 (新字新仮名) / 中勘助(著)
それでもうはべだけは油断なく泛子うきをみつめるふりをしながら 自分はなぜ釣りが好きにならなければならないのかしら なぞとそれからそれと面白くないことばかり考へてると
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)