“彌増”のいろいろな読み方と例文
新字:弥増
読み方割合
いやま42.9%
いやまし14.3%
いやまさ14.3%
いやます14.3%
いやませ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
愛欲之中アイヨクシチユウ。……窈窈冥冥ヤウヤウミヤウミヤウ別離久長ベチリクチヤウつて學舍でG師に教はつて切れ/″\にそらんじてゐる經文が聞えると、心の騷擾さうぜう彌増いやました。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
相觸あひふれらる此度は玄關迄伊豆守殿初め御役人殘らず見送りなればいとゞ威光ゐくわう彌増いやましたり是にて愈々いよ/\謀計ぼうけい成就じやうじゆせりと一同安堵あんどの思ひを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
祕密の山に常夜のともしびなければ、あなたの木の根、こなたの岩角いはかどに膝を打ち足をくじきて、仆れんとする身をやうやさゝへ、主從手に手を取り合ひて、顏見合す毎に彌増いやまさる太息の數、春の山風身に染みて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
なしねと言るゝ程猶彌増いやます未通女心おぼこごゝろ初戀はつこひしたふお方と縁のいとむすんでとけて末長く添るゝ事も父親が承知しようちとあればつひ斯々と言んとすれどかねしが斯てははてじと思ふよりハイ吾儕わたくし彼方あのかたなれば實に嬉しう御座りますと有か無かは聲出して思ひきつてぞ言たる儘發とおもて紅葉もみぢして座にも得堪えたへず勝手の方へにぐるが如く行たるは娘意むすめごころぞ然も有可し父は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
決して恨んでたもるまい此場にのぞんで左右どうかう言譯いひわけするも大人氣おとなげなし永き苦しみさせるのも猶々不便が彌増いやませばと再度ふたゝび大刀だんびら振上ふりあげていざ/\覺悟と切付るやいばの下に鰭伏ひれふして兩手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)