“彌縫”の読み方と例文
新字:弥縫
読み方割合
びほう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてもう一度なんとかして自分の失敗を彌縫びほうする試みでもしようと思ったのか、小走りに車の手前まで駈けて来て、そこにだまったまま立ち停った。
卑怯者 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
この彌縫びほう策は翌日になって予科全体をすっかり怒らせる結果になった。カキが公然と予科を騙したこと、子供扱いにしたことが予科のみんなをおこらせた。
海流 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
概論すれば彼が再度の投獄は、周布、長井等との衝突といわんより、むしろ彌縫びほう的改革主義と、打破的革命主義との衝突より来りし結果といわざるべからず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)