“彌生”の読み方と例文
新字:弥生
読み方割合
やよひ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
されどもてん美人びじんんで美人びじんめぐまずおほくは良配りやうはいざらしむとかいへり、彌生やよひはなかぜかならずさそひ十五夜じふごやつきくもかゝらぬはまことにまれなり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
日は既に暮れ果てて、朧げながら照り渡る彌生やよひなかばの春の夜の月、天地を鎖す青紗の幕は、雲か烟か、た霞か、風雄のすさびならで、生死の境に爭へる身のげに一刻千金の夕かな。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
ヘイ水揚ものも御座りましたが夫も大略あらかた結了かたづいて少のひまを得ましたより參りしわけも外ならず時も彌生やよひの好時節上野隅田すみだの花も咲出さきいで何處も彼所もにぎはふゆゑ貧富ひんぷを問ず己が隨意まゝ割籠わりごを造り酒器さゝへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)