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咲出
読み方 | 割合 |
さきいで | 25.0% |
さきい | 25.0% |
さきいづ | 25.0% |
さきで | 25.0% |
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ヘイ水揚
物も御座りましたが夫も
大略結了て少の
閑を得ましたより參りし
解も外ならず時も
彌生の好時節上野
隅田の花も
咲出何處も彼所も
賑ふゆゑ
貧富を問ず己が
隨意割籠を造り
酒器を
折々の
空の
瑠璃色は、
玲瓏たる
影と
成りて、
玉章の
手函の
裡、
櫛笥の
奧、
紅猪口の
底にも
宿る。
龍膽の
色爽ならん。
黄菊、
白菊咲出でぬ。
可懷きは
嫁菜の
花の
籬に
細き
姿ぞかし。
夕暮よりも薄暗い入梅の午後
牛天神の森蔭に
紫陽花の
咲出る頃、または
旅烏の
啼き騒ぐ秋の夕方
沢蔵稲荷の
大榎の止む間もなく
落葉する頃、私は散歩の杖を伝通院の門外なる
大黒天の
階に休めさせる。
植ゑ
添へたのが
何時か
伸びて、
丁度咲出た
桔梗の
花が、
浴衣の
袖を
左右に
分れて、すらりと
映つて二三
輪、
色にも
出れば
影をも
宿して、
雪洞の
動くまゝ、
靜かな
庭下駄に
靡いて