“沢蔵稲荷”の読み方と例文
読み方割合
たくぞういなり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狐の人をばかす事、伝通院でんつういん裏の沢蔵稲荷たくぞういなり霊験れいげんなぞ、こまごまと話して聞かせるので、私は其頃よく人の云うこっくり様の占いなぞ思合せて、なかばは田崎のゆうくみして
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
夕暮よりも薄暗い入梅の午後牛天神うしてんじんの森蔭に紫陽花あじさい咲出さきいづる頃、または旅烏たびがらすき騒ぐ秋の夕方沢蔵稲荷たくぞういなり大榎おおえのきの止む間もなく落葉おちばする頃、私は散歩の杖を伝通院の門外なる大黒天だいこくてんきざはしに休めさせる。
伝通院 (新字新仮名) / 永井荷風(著)