“咲揃”の読み方と例文
読み方割合
さきそろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
円(まる)いなだらかな小山のような所を下(おり)ると、幾万とも数知れぬ蓮華草(れんげそう)が紅(あこ)う燃えて咲揃(さきそろ)う、これにまた目覚めながら畷(なわて)を拾うと、そこは稍(やや)広い街道に成(な)っていた。
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
木振賤(きぶりいやし)からぬ二鉢(ふたはち)の梅の影を帯びて南縁の障子に上(のぼ)り尽せる日脚(ひざし)は、袋棚(ふくろだな)に据ゑたる福寿草(ふくじゆそう)の五六輪咲揃(さきそろ)へる葩(はなびら)に輝きつつ、更に唯継の身よりは光も出づらんやうに
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
此(こ)の時(とき)の旅(たび)に、色彩(いろ)を刻(きざ)んで忘(わす)れないのは、武庫川(むこがは)を過(す)ぎた生瀬(なませ)の停車場(ていしやぢやう)近(ちか)く、向(むか)う上(あが)りの徑(こみち)に、じり/\と蕊(しん)に香(にほひ)を立(た)てて咲揃(さきそろ)つた眞晝(まひる)の芍藥(しやくやく)と、横雲(よこぐも)を眞黒(まつくろ)に、嶺(みね)が颯(さつ)と暗(くら)かつた
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)