“櫛笥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くしげ83.3%
クシゲ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かの女は、良人にもだれにも冒(おか)させない塗籠(ぬりごめ)の一室をもち、起きれば、蒔絵(まきえ)の櫛笥(くしげ)や鏡台をひらき、暮れれば、湯殿(ゆどの)ではだをみがく。
それは、巳之助丸の生母が、櫛笥(くしげ)左中将隆致(たかむね)の女(むすめ)だったからである。彼女は貝姫といい、その姉の逢春門院(ほうしゅんもんいん)は後西天皇の御生母であった。
本尊容れで、他の用途に使はれたものは、「ほかひ」以前か、又同時にか、尚一つ考へられる。即、櫛笥(クシゲ)である。此笥に関する暗示は、柳田国男先生既に書かれてゐる。
大唐以來大師の爲に櫛笥(クシゲ)をとり、湯殿の流しに仕へましたとかで、入滅の後も、この聖たちよりほかに、與らせぬ行事も間々御座います。日京卜らしいものもその一つで——。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)