“可懷”のいろいろな読み方と例文
新字:可懐
読み方割合
なつかし47.6%
なつか38.1%
かはい4.8%
なつかしき4.8%
なつかしさ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つい、あの、とほりがかりに貸家札かしやふだましたものですから、誰方どなたもおいでなさらないとおもひますと、なんですか可懷なつかしくつて
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
人間界にんげんかいではないものを……と、たついま亭主ていしゆなれたやうなこゑをして、やさしい女房にようばうなみだぐむ。おもひがけない、可懷なつかしさにむねせまつたらう。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わすれたやうに、相變あひかはらず、すれつ、もつれつ、と可懷かはいい。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかりとはいへども、雁金かりがね可懷なつかしきず、牡鹿さをしか可哀あはれさず。かぶと愛憐あいれんめ、よろひ情懷じやうくわいいだく。明星みやうじやうと、太白星ゆふつゞと、すなはち意氣いきらすとき何事なにごとぞ、いたづら銃聲じうせいあり。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
あひ宿しゆくで、世事せじよういさゝかもなかつたのでありますが、可懷なつかしさあまり、途中とちう武生たけふ立寄たちよりました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)