行方ゆきかた)” の例文
歌麿の絵を眺めて「彫塑の行方ゆきかたと似た行方ゆきかたをして居る」と評し、又荻原君に対する批評を繰返して「彼の製作には運動ムウブマンがあつた。生生いきいきして居た」
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
仙太 ……養ってやらねば行方ゆきかたのねえ子が十人からいる。……俺も実あ、女郎と聞いて、いくら何でも程があると怒って見たが……、考えて見ると、あの人は、それ位やりかねねえ。
斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
調子もおかしく、その蝙蝠傘を脇挟んだ様子、朝夕ちょうせき立入る在来の男女とは、いた行方ゆきかたことにする、案ずるにけだし北海道あたりから先生の名を慕って来た者だろうと、取次はみつめたのである。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仙太 ……養ってやらぬば行方ゆきかたのねえ子が十人から居る。……俺も実あ、女郎と聞いて、いくら何でもほどが有ると怒って見たが……、考えて見ると、あの人は、それくらいやりかねねえ。
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)