行方なめかた)” の例文
潮来いたこ町(昔は潮来いたこ板子いたこと書いた)は常陸行方なめかた郡の水郷で、霞ヶ浦からの水の通路北利根川にのぞみ、南は浪逆なさか浦を咫尺しせきの間に見る地である。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
常陸の行方なめかた、河内、那珂郡などの諸方からも、なお続々、国境の変を聞いて、国府の官衙や官倉を守るべく、兵馬が駈けつけているとも聞えた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
行掛ゆきがけの駄賃にしたのだか初対面の手土産てみやげにしたのだか、常陸の行方なめかた河内かはち郡の両郡の不動倉のほしひなどといふ平常は官でも手をつけてはならぬ筈のものを掻浚かつさらつて
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
常陸ひたち行方なめかた郡太田村大字矢幡字タタラ
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)