“ゆきがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
行方83.3%
雪形5.6%
悠紀方5.6%
踪跡5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「のう! ——まことと致さばなにさまいぶかしい。騒ぎのもとと相成ったその伜はいずれじゃ。源七は行方ゆきがた知れずにでもなっておるか」
初夏の空に輝く山脈の主峯に、雪消の岩と偃松で黒々と描き出す奔馬の姿は、実に印象的で、おそらく雪形ゆきがた中の傑作であろう。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
その中の最大なのがいわゆる「白鳥」の雪で、右向きに翼を収めた偉大な姿だが、山麓からは見えないから、農事に関する真の雪形ゆきがたとは言えまい。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
千載集せんざいしゅう』の神祇部じんぎぶに、久寿きゅうじゅ二年の大嘗会だいじょうえの風俗歌に、悠紀方ゆきがたとして詠進した歌は、近江おうみ木綿園ゆふぞのを地名として詠じている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
雲飛は所謂いはゆ掌中しやうちゆうたまうばはれ殆どなうとまでした、諸所しよ/\に人をしてさがさしたが踪跡ゆきがたまるしれない、其中二三年ち或日途中とちゆうでふと盆石ぼんせきを賣て居る者に出遇であつた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)