“掌中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうちゅう46.9%
しやうちう12.5%
しやうちゆう12.5%
てのうち12.5%
てのひら6.3%
たなそこ3.1%
たなぞこ3.1%
てのなか3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところで昨夜は手始めに六丁目の桜屋六兵衛に押入り、六兵衛が掌中しょうちゅうたまと可愛がっている一人娘のお美代を殺害して来た。
ところで昨夜は手始めに六丁目の櫻屋六兵衞に押入り、六兵衞が掌中しやうちうの珠と可愛がつてゐる一人娘のお美代を殺害して來た。
雲飛は所謂いはゆ掌中しやうちゆうたまうばはれ殆どなうとまでした、諸所しよ/\に人をしてさがさしたが踪跡ゆきがたまるしれない、其中二三年ち或日途中とちゆうでふと盆石ぼんせきを賣て居る者に出遇であつた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
此奴こいつまだ卑怯な事は、俺の旦那が薩長の大頭おほあたまと御懇意なのを承知して、首尾よく嬢様を掌中てのうちに丸め込んで旦那のお引立に預からうといふ野心があるのだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
詩経しきやうには男子だんししやうとし、或は六雄将軍りくゆうしやうぐんの名をたるも義獣ぎじうなればなるべし。なつしよくをもとむるのほか山蟻やまあり掌中てのひら擦着すりつけふゆ蔵蟄あなごもりにはこれをなめうゑしのぐ。
玉之助たまのすけなづ掌中たなそこの玉といつくしみそだてけるしかるに妻は産後の肥立ひだちあし荏苒ぶら/\わづらひしが秋の末に至りては追々疲勞ひらうつひ泉下せんかの客とはなりけり嘉傳次の悲歎ひたんは更なりをさなきものを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御両親は掌中たなぞこたまいつくしみ、あとにお子供が出来ませず、一粒種の事なればなおさらに撫育ひそうされるうちひまゆく月日つきひ関守せきもりなく、今年はや嬢様は十六の春を迎えられ
私がこの無惨な光景をノートに取っている間、喬介は大胆にも直接死体に手を触れて掌中てのなかその他の擦過傷や頸胸部の絞痕を綿密に観察していた。
デパートの絞刑吏 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)